バイオ系は苦労する割に就職先は少ない
バイオ特有もしくは私の大学院特有のことなのかもしれないが、
大学院の同期の過半数は専門と関係のない分野の就職先に就いた。
就職活動も苦労した人が多く、説明会や面接に行った会社の数が40をいく人が多い。
噂によると東大の生物専攻の人でも40社受ける人がいるみたいだ。
幸い私は研究職ではないものの、ある程度専門を活かした就職先を選ぶことができた。
しかし、IT企業やゼネコン、経営や営業になる同期を多く見ていると、私を含めてなぜ修士まで進んだのかよくわからなくなってくる。
特にバイオ系は実験室に行かなければ実験を行うことができないため家で研究を進めることはできないし、
細胞やマウスの世話で土日も大学に行かなければならないこともあり、他の学科よりも忙しいと言われている。
バイオの研究が忙しいのなら就職先もたくさんあるように思う人がいるかもしれないが、
忙しいのは作業がとても多いせいであって、頭を使ってアイデアを出す人がは会社にはそんなにいらないのだ。
学生がやっているような作業は会社では派遣の研究職の人がやればいいことで、社員がやることではない。
それでもこんなに努力して入学して院まで行ったのに、就職先がバイオでないのは悔しい。
そしてこの現状を高校時代に知ることは難しいのがまた、
やっと手に入れた宝箱を開けたら中身が大した物じゃなかった、みたいな喪失感を煽る。
就職のことなんて考えずに大学進学もしくは大学院進学する人は、私がそうだったという点で他にも多くいると思うけれど、
本当はそこまで考えて選択した方がいいんだろうなと思う。